ANMELDEN翌日、ユウは父親の商売の都合を待たずに、一人で町へと向かった。
リーナと待ち合わせをしていた町の広場に到着すると、石畳の上に、ぽつんとリーナの姿があった。彼女は地面に視線を落とし、俯いており、その表情には小さな不安が影を落としていた。
ユウは、慌てて声を掛けた。
「リーナ!まだ、こんな朝早くから来てたのか?」
(俺は、リーナが待たなくても良いように、早めに来て町の友達と遊んで時間潰しでもすれば良いやって思って早く来たのに、まさかもう来ていたとは)
声を掛けられ、リーナの身体は「ビクッ」と小さく震えた。そして、不安から解放された安堵と喜びが、一気に彼女の表情を彩った。いつもの『にぱぁ』という、光が弾けるような飛び切りの笑顔をユウに向けた。
「……わぁっ。別に……早く起きたから……暇だったのよ」
彼女は、嬉しさを隠そうと、すぐに照れ隠しの言葉を並べた。
「もしかしたらユウが早く来てるかもって思っただけよ……待たせたら失礼でしょ……。わたしから約束をしたんだし……それだけよ」
リーナは、そう言うと、顔を赤く染めながらそっぽを向いた。その横顔には、ユウが早く来てくれたことへの隠しきれない喜びが滲んでいた。
ユウは、そんなリーナの照れ隠しなど気にも留めず、親愛の情を込めて、自然にリーナの小さな手を握った。その瞬間、リーナの身体は再び「ビクッ」と大きく震え、顔の赤みはさらに濃く深く染まった。彼女の透き通る青い瞳は、ユウの優しく大きな手の感触に、戸惑いと嬉しさで揺らめいていた。
「俺も、リーナを待たせちゃ悪いと思って早く来たんだけどな……遅かったか。あまり早く来ると暇だし、危ないんじゃないのか?」
「ん? 大丈夫よ。近くに警備兵の詰め所もあるじゃない」
ユウに手を握られたまま、リーナの透き通る青い瞳の視線は、広場の片隅に立つ警備兵の詰め所を捉えていた。その視線には、少しの緊張が混じっている。
ユウは、その視線に気づかぬふりをしつつも、リーナの小さな手を、もう一度ギュッと握りしめて言った。
「ホントだ……でもさぁ……心配だし。朝早くから一人で待ってるのは禁止な?」
ユウの真剣な思いやりが、強く握られた手の温もりと共にリーナに伝わったのだろう。彼女は、照れくさそうに「んふふ♪」と微笑むと、恥ずかしさから視線をユウから逸らし、素直な返事をした。
「んふふ♪ 分かったわよ……い、行くわよ!」
リーナは、そう言うと、ユウに手を引かれるまま、弾むような足取りで町と森を結ぶ道へと向かっていった。その顔には、朝一番でユウに会えたことへの、満ち足りた幸福感が浮かんでいた。
「そういえば……ユウって農家よね?わたしと遊んでて良いの?」
二人は手を繋いだまま歩きながら、リーナが少し遠慮がちに尋ねてきた。その声には、ユウの家族の仕事の邪魔になっていないかという、かすかな心配が滲んでいた。
「あぁ、うん。大丈夫だって!」
ユウは朗らかに笑って答えた。
「兄ちゃんが親父たちの畑仕事を手伝ってるからな。俺は将来、冒険者になるってずっと言ってるからさ。畑は兄ちゃんが継ぐことになってるんだ」
ユウの言葉を聞いたリーナは、ユウの個人的な事情を少し知ることができて、内心嬉しそうな顔をした。しかし、それを悟られまいと、すぐにクールな表情を取り繕い、照れ隠しで素っ気なさそうな返事を返した。
「ふぅーん……そうなんだ」
その言葉とは裏腹に、彼女の透き通る青い瞳の奥では、ユウが冒険者という夢を持っていることへの関心と、自分と遊ぶ時間を確保してくれていることへの、控えめな喜びが揺らめいていた。
「リーナの家は冒険者なのか? 剣術なんて普通は習わないだろ?」
ユウは素朴な疑問を口にした。習い事ができるほど裕福な家であれば、危険な剣術を学ぶよりも、護衛を雇う方が合理的だ。剣術を日常的に習うような家柄といえば、それは兵士や騎士、あるいは生業として魔物と対峙する冒険者をやっている家庭くらいなものだ。しかも、リーナの格好は可愛らしいフリル付きとはいえ冒険者風であり、騎士や兵士の家の娘ならば、まずそのような服装はさせないだろう。
ユウの鋭い指摘に、リーナは一瞬、目に見えて動揺した。その透き通る青い瞳が不安げに揺れた。
「そ、そうよ。両親が冒険者よ。父が剣士なの……」
リーナは、その動揺を隠すように、少し早口で答えた。彼女は、王女である身分を隠すために、この嘘を必死で守ろうとしていた。
二人は森に少し深く入り込み、木々の葉を縫って木漏れ日が地面に斑模様を作る、静かで穏やかな空間に辿り着いた。そこで、二日目の冒険者ごっこが始まっていた。リーナは、ユウに剣術を教える師としての立場でありながら、どこか緊張した面持ちで、持ってきた二本の木剣のうち一本を両手に抱えていた。
「ユウ、はい。これを使って」
彼女が差し出す声は小さく、昨日より少しだけ真面目な雰囲気に、どこか照れくさそうな感情が混じっていた。
ユウたちが集めた大量の薪が、良い感じに赤く燃え盛った炭となり、炎が落ち着いた頃を見計らって、いよいよ調理が始まった。 ユウとカイは、ギガスコルピオの巨大な一節の足を、高温になった炭の上にそっと投入した。 炭の熾火の熱が、硬い外骨格をジリジリと焼き始める。しばらくすると、「ジュウウウ……」という、肉が熱せられる心地よい音が響き渡り始めた。 熱が内部まで伝わるにつれ、周囲には濃厚で香ばしい匂いが漂い始めた。それは、まるで新鮮なカニを甲羅ごと炭火で焼いた時のような、潮の香りと、甘く香ばしい身の匂いが混ざり合った、食欲をそそる芳醇な香りだった。 外骨格は、熱によって赤みがかった色へと変化し、表面からは微かに油分が滲み出て、それが炭に落ちてはパチパチと小さな音を立てた。その匂いは、肉料理を焼いているリリのワイルドボアの香りと混ざり合いながらも、独特の甘い海の風味を主張していた。 ユウは、その美味しそうな匂いに、ゴクリと喉を鳴らした。 調理が終わり、食欲をそそる匂いが漂う中、いよいよ食べる時になった。しかし、ユウはそこで一つの問題に気が付いた。それは、焼かれたギガスコルピオの硬い殻の中にある肉を、どうやっても取り出せないということだった。 ユウの思考が閃いた。殻を切ることができないなら、能力を使って殻の中身だけを収納し、殻と分離させれば良いのではないか、と。「なあ、シエラ。大きくて丈夫な葉を用意できるか?」 ユウが声をかけると、シエラはユウの服を掴んだまま、上目遣いで見上げて答えた。「ん? 良いわよ……そのくらい簡単よ。わたしに……任せて」 シエラがそう口にした瞬間、ユウの意図と用途を察したように、焼いた肉を乗せるのに十分な大きさの葉が、数枚、目の前に滑るように現れて敷き詰められた。葉は、深い緑色で、表面に光沢があり、皿代わりには十分な丈夫さを持っていた。 ユウは、その葉の上に、異次元収納から殻の中身の肉だけをイメージして取り出した。すると、湯気を立てる、ほんのり赤みを帯びた白い肉が、殻から分離して
森の道標と、不意打ちの口づけ 並んで歩くユウの横顔を、シエラは改めてじっと見上げた。自分を支える逞しい腕、真っ直ぐな眼差し。古龍の王という畏怖すべき正体への驚きよりも、今、目の前で自分を慈しんでくれるこの青年を独占したいという、狂おしいほどの衝動が彼女の胸を突き上げた。 普段の意地っ張りな彼女なら、決して自分からは見せないであろう大胆な行動。シエラは抑えきれない想いに駆られ、繋いでいたユウの腕をぐいと自分の方へ引き寄せた。 驚いてこちらを向いたユウの頬に、彼女は吸い付くように唇を押し当てた。柔らかな肌の感触、微かに漂う彼の匂い。そのすべてを素肌で感じ、自分のものだと刻み込みたかった。「……心配してくれた……お礼よ。それだけよ……」 シエラは弾かれたように顔を離すと、桃色に染まった頬を隠すように視線を泳がせた。心臓の音がうるさいほどに鳴り響いている。 突然の不意打ちに目を見開いていたユウだったが、すぐにその表情を柔らかな慈しみへと変えた。彼はシエラの華奢な体をひょいと抱きかかえると、逃がさないと言わんばかりにその小さな唇へと、熱いお返しのキスを落とした。「……んっ、ひゃっ♡ 急に……なにをするの……よ……。驚くじゃないのよ……」 不意を突かれたシエラは、甘い声を漏らしてユウの胸に縋り付いた。急激に高まった熱に、脳が蕩けそうになる。「キスのお礼だったけど……イヤだったか?」 ユウが耳元で悪戯っぽく囁くと、シエラは顔を真っ赤にしたまま、消え入りそうな声で応えた。「……イヤなわけ……ないじゃない……ばかぁ」 シエラはユウの首に腕を回し、その胸板に深く顔を埋めた。森の静寂の中、重なり合う二人の鼓動だけが、互いの愛の深さを証明していた。
その間に、彼は周囲に山積みされた薪へと意識を向けた。彼女が自分のために集めてくれた、森の恵みの結晶。異次元収納の空間を開くと、乾燥した枝木が吸い込まれるように次々と収まっていく。作業を終えて隣を振り返ると、そこには興奮の余韻と脱力感に足元をふらつかせながら、必死に肌着を身に付けようとする彼女の姿があった。 危なっかしい足取りに、彼は反射的に手を伸ばし、その細い腰を優しく抱き止める。「大丈夫か? 転びそうだから……支えるぞ」 気遣わしげな声音とは裏腹に、彼女はムッとした表情で彼を睨み上げた。潤んだ瞳には、まだ情熱の名残が揺らめいている。「……あ、あんたが、変なことするからよ……ふんっ」 突き放すような物言いに、彼の胸にちくりとした痛みが走った。幸福の絶頂にいたはずの心が、急激に冷えていくような感覚。その陰った表情は隠しようもなく、声に寂しさが混じる。「変なこと、だったか?」 その一言が落ちた瞬間、彼女の顔色から強がりが消え失せた。彼を傷つけてしまったという事実に、彼女の胸は激しく締め付けられる。自責の念が波のように押し寄せ、彼女は慌てて彼の腕に縋り付いた。「ち、ちが……う……! 変なことじゃないわ……ごめん。また、しなさいよね……。愛し合ったのよね……変な訳ないじゃない……尊い行為よね」 視線を泳がせながら、彼女は精一杯の真心を言葉に変える。その声は震え、最後の方はほとんど聞き取れないほどの小声になっていたが、そこには偽りのない本心が込められていた。恥ずかしさに耐えきれず、彼は彼女をそっと支え直す。 彼女は素直に彼の腕に体重を預け、支えられながらゆっくりと足を差し入れた。肌を滑る布地の感触さえ、今は彼との繋がりを証明する温かな記憶の一部となっていた。古龍の刻印と、揺れる精霊の心 薪拾いを終え、二人は繋いだ手の温も
森の静寂に溶ける、終わらない愛の脈動 ちゅっ、と密やかな水音が静かな森に響く。シエラが吸い付くようにユウの唇を食むと、ユウはその誘いに応えるように、彼女の熱く湿った口内へと舌を滑り込ませた。互いの唾液が混じり合い、甘く粘り気のある感触が舌先から全身へと伝わっていく。絡み合う舌は、どちらからともなくより深く、より激しく、互いの存在を確かめ合うように貪り合った。「んぅ……んぅ、はあ……んっ、ふぁぁ、ユウ……しびれちゃう。もっと……キスして」 シエラの吐息は熱く、ユウの頬を撫でるたびに彼女の情動を伝えてくる。繋がったままのそこは、ユウの息子を情熱的に受け入れ、内壁がひくひくと波打つように収穫を急いでいた。きゅうっと締め付けるようなおねだりの動き。その愛らしくも強欲な締め付けに抗えず、ユウの奥底からは再び熱い塊が突き上げてくる。シエラの中へと、熱い奔流が幾度も、幾度も解き放たれていった。「……シエラ、愛してるぞ……んっ、また……出ちゃったな」 ユウが蕩けるような声で囁くと、シエラは「んぅ……っ」と、切ないほどに甘い声を漏らした。ユウの首に回した細い腕に、さらに愛おしそうに力を込める。彼女の胸の鼓動が、密着したユウの胸板にダイレクトに響き、二人の境界線が曖昧になっていく。「んぅ……もっと……ちょうだい……。んっ、ピクピクって……動いてる」 シエラの股間は、ユウから与えられた熱い余韻をすべて飲み込もうとするかのように、今もなお微かな痙攣を繰り返していた。そのヒクヒクとした胎動は、まだ満足していないと言わんばかりに、ユウの体に吸い付くように密着する。 木々の隙間からこぼれる光が、汗ばんだ二人の肌を黄金色に照らし出している。シエラの潤んだ瞳にはユウの姿だけが映り、ユウの指先は彼女の背中の柔らかな曲線になぞるように動いた。
融解する境界線、そして永遠の刻印 ユウの熱い独白が、シエラの耳朶を震わせる。「シエラ、最高だ。こんなに気持ちいいなんて……」「ぁあ、やだぁ……っ! もっと、もっとぉ! んんんっ! 精霊の、わたしが……っ、こんなに……っ!」 シエラは、数百年守り続けてきた精霊としての誇りも、淑女としての慎みも、すべて快楽の業火で焼き尽くされていた。ユウの背中に立てられた爪は、彼を自分の一部として繋ぎ止めておきたいという狂おしいほどの独占欲の現れだった。無遠慮に突き上げられる衝撃に、彼女の柔らかな内壁は悲鳴のような悦びを上げ、再び真っ白な絶頂の予感へと突き進んでいく。 ユウもまた、シエラの熱い締め付けと、自分を求める切実な喘ぎに、もはや理性を保つことは不可能だった。彼はシエラの細い腰を砕かんばかりに強く引き寄せ、剥き出しの衝動のままに、何度も、何度も、最奥を貫いた。「んんっ! あぁああっ! だめ、ユウ! そこぉ……っ! ふぁあああ……っ!」 絶叫に近い嬌声が森の静寂を切り裂く。ユウの熱い楔が、彼女の最も敏感な奥の壁を容赦なく捉え続けた結果、シエラの身体は雷に打たれたように激しく痙攣した。「んっ、ぅうぅうう……!!」 二度目の絶頂。それは一度目よりも遥かに深く、魂の根源を揺さぶるものだった。シエラは全身の力を失い、ユウの首筋にぐったりと体重を預け、ただ激しい呼吸を繰り返す。 その瞬間、ユウもまた、シエラの熱く震える膣内から伝わる圧倒的な多幸感に、視界が白く染まるほどの快感に襲われた。 ユウはシエラの奥深くで、溢れ出す熱い情動をすべて解き放った。「あぁ……っ!」 シエラの体内へと、ユウの熱い命の雫が幾度も注ぎ込まれる。「んんぅ……! あ、つ……っ、ユウ……なか、
理(ことわり)を超えた融解、初めての楔 シエラはユウの膝を跨ぐようにして座り直し、先ほどの絶頂の余韻で濡れそぼった割れ目を、彼の熱い中心へとぴたりと合わせた。ユウは込み上げる情動を落ち着かせるように一つ大きく息を吐くと、彼女の細い腰を折れんばかりに強く、けれど慈しむように引き寄せた。「シエラ、いくぞ……痛かったら、すぐ言えよ」 ユウの真摯な眼差しに、シエラは不安と、それ以上の抗いようのない期待を瞳に宿し、微かに、けれど確かな意志で頷いた。 ユウの熱を帯びた先端が、シエラの秘められた入り口に押し当てられる。精霊という神秘の存在である彼女を、この身で穢してしまわないかという一抹の不安を抱きながら、ユウはゆっくりとその重みを沈めていった。 だが、シエラの身体はユウの懸念を打ち消すように、驚くほどの柔軟さと、そして命そのものが発するような強烈な熱を帯びて、彼を招き入れていく。「んんっ……!」 ユウが確かな力で、彼女の深奥へと分け入ったその瞬間。シエラの小さな身体は、初めて内側から押し広げられる異質の質量に「ひゃあ!」と、高く、切実な悲鳴を上げた。「ああぁぁっ! んぅ……。い、痛い……っ! けど、変な……かんじ……っ、ユウが、中に……いるのね……っ」 処女の証である薄い壁を破る、微かな、けれど確かな抵抗。それを乗り越えた瞬間、ユウの熱い楔は、シエラの最も奥深い領域へと完全に埋没した。 くちゅり、と。結合部から漏れ出した愛液と、彼女の純潔の証が混じり合い、淫らで切ない音が静かな森に響く。 シエラは痛みに顔を歪めながらも、自分を完全に満たしているユウの存在に、これまでにない安心感と独占欲を抱いていた。瞳には生理的な涙が浮かび、首筋には真珠のような汗が滲む。彼女は、自らを受け入れた証として、ユウの首筋に顔を埋め、彼の肌を熱い吐息で濡らした。 精霊と人間。交わるはずのな
「あんたたちには興味ないし、関わりたくないからいいわよ」 シエラは、『ふんっ』と鼻を鳴らしてそっぽを向き、ユウの大きな背中に隠れた。彼女の淡いグリーン色の瞳には、わずかながら、ユウの背中に隠れられて守られているといった安堵した色が浮かんでいた。ユウの背中は、彼女にとって揺るぎない安心感を与えていた。 リリは、ワイルドボアから肉を切り取り終え、その塊肉を抱えたまま、二人のやり取りを聞いていて注意した。「カイ、女の子のシエラをイジメちゃダメだよっ」 リリの声には、リーダーとしての諭すような響きがあり、同時にシエラを守ろうとする優
ユウは、これ以上自分の理性が保てないと判断し、リリから物理的に距離を取るように、リリに背を向けて、寝床に横になった。 一方、リリは、これでやっとユウの隣で甘えたり、いろいろと話したりできると、内心で楽しみにしていた。しかし、ユウが突然、自分に背を向けて横になってしまったことで、彼女の期待は一瞬にして裏切られた。(むぅぅぅ……) リリは、頬をさらに膨らませ、ユウの丸い背中をじっと見つめた。「……ユウくん……きらーいっ!」 ユウ
焚き火がパチパチと心地よい音を立てる中、リリが手際よく調理した料理が完成した。香ばしく焼かれた川魚と、山菜やキノコを使った彩り豊かなスープ。リリは、手作りの木の皿に盛り付け、ユウの前に差し出した。「はい、どうぞっ! ユウ特製ワイルドボア……じゃなくて、リリ特製・歓迎会ランチだよっ☆」 リリは、いたずらっぽく笑いながら、ユウの反応をキラキラした瞳で見つめた。「わあ……いただきます!」 ユウは、その湯気立つ料理を前に、目を輝かせた。両親以外の料理を食べるのは初めてだ。彼は
リリアがユウの首に新しい冒険者証のタグをかけてくれた時、ユウが常に身に着けている、リーナから贈られた豪華なネックレスが、リリアの目に飛び込んできた。「わぁ……きれいっ!?」 彼女は、ピンクの髪を揺らしながら、そのネックレスを手に取った。それは、金細工で精巧に作られたチェーンと、中央に輝く美しい宝石、そして周囲に彫られたリーナの家の紋章が特徴的だった。「すっごく高そー!!」 リリアは、宝石の輝きと細工の豪華さに目を輝かせた。しかし、その紋章に少し見覚えがあったのか、首を小さく傾げた。